「多様性を共に支えあう社会づくり」を目指す
    北海道国際交流センター(HIF)の取り組み

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HIF1  1979年、北海道七飯町の農家で、16名の留学生を2週間受け入れた。それから37年、「国境を越えてしゃんべるべや」をスローガンに活動してきているHIF。地球平和を考えるなら、環境のことも考えなければいけないと、森林作業やラムサール湿地保全に取り組む。多様な文化や価値観を持った人たちと接することで、「みんな違っていい」という視点をもつことになる。世界の違いを感じているHIFが、国内に視野を向けたとき、ひきこもりで仕事に就けない若者に出会う。まさにマッチングの問題だと、若者の就労支援や、生活困窮者の自立支援、子どもたちの学習支援を行う。

また、災害時要援護者には、高齢者、障がい者、妊婦などの他に日本語のわからない外国人がいるということから、消防、警察、医療関係者らと防災の講演やワークショップを行う。増え続ける外国人観光客への日本文化の紹介はもちろん、緊急時の医療通訳のコーディネートも行うし、クルーズ船などの英語インフォメーションデスクも運営する。社会の課題を地域の視点でとらえて発信する情報誌「@h」は、地域の国際化、環境問題、障がい者のことなど、硬軟織り交ぜて取材をする。

国際交流という一般のイメージをぶち壊す!HIFの理念はまさにESDにあり。「多様性を共に支え合う社会づくり」こそ目指すところだ。

(ESD-J理事 池田 誠)