企業インタビュー【第2回】王子ホールディングス株式会社

ESD-Jの設立当初より「割り箸リサイクル」の寄付金を通じて当団体の活動を長年支援してくださっている王子ホールディングス株式会社より、持続可能な社会の実現に資する活動の中から環境教育について伺いました。


間伐体験の様子(静岡県富士校)

間伐体験の様子(静岡県富士校)

環境教育への取り組み
王子グループは、環境・経済・社会に配慮し、木を植え、木質資源を作りながら無駄なく利用するとともに、生物多様性に配慮した森林保全等を行うことにより、次世代へ森林をつなげる事業活動を実践しています。この事業活動は、2030年を達成年度とした17の目標、169の指標からなるSDGsとも親和性があり、持続可能な社会の実現に1企業として貢献していくことができると考えています。そこで、私たちは、森林を未来につなげるためには、環境への配慮のみでは成立せず、社会性、経済性への考慮も必要であるという事を、次世代を担う子供たちに伝えるべく、環境教育を行っています。環境教育の実施にあたり、「企業にとって都合の良い教育」とらないよう第三者の意見を取り入れることができる「外部団体と協働した環境教育」を根幹としています。

製紙工場見学の様子(北海道校)

①体験・体感型の教育「王子の森・自然学校」
王子ホールディングス(当時の王子製紙)は、2004年より公益社団法人日本環境フォーラムとともに、当社が所有する社有林や製紙工場を「子供たちの学び舎」として活用する「王子の森・自然学校」を開始し、2018年までに約1,100人の子供たちが参加しています。「人・森・産業のつながり」について学ぶことを目的としたこのプログラムは、植林、間伐などの体験と製紙工場見学を通じて、森林保全、森林の多面的機能を体験、体感するとともに森林の恵みから自分たちの身近な紙ができること、森林資源を利用した産業の発展について学び、理解を深めます。

授業後の質問コーナー

②講義式の教育「森林えほんコンテスト」
当社は、2015年より公益財団法人WWFジャパンと当時の西町インターナショナルスクールの先生と協働で「森林えほんコンテスト」を始めました。「森林えほんコンテスト」では、初めにWWFジャパンが環境団体としての立場から、世界的に森林面積が減る中、そこに生息する動物たちにどのような問題が起きているかについて伝えるとともに、直接自分たちが木を植えたり、動物保護活動ができなくても森林認証製品を使うことで間接的に森や動物を守る事ができること(消費活動で間接的に自然を守る協力ができるということ)、当社は企業の視点から「木を使う責任」として、どのように森林減少の抑止や生物多様性に配慮した森林保全に取り組んでいるかを、動画などを交えながら子どもたちに伝えます。その後、子どもたちは先生の助言を受けながら、授業や課外活動で、森林減少や動物たちに今起こっている問題をどのように解決すればいいのかを調査・考察し、最終的に「えほん」にまとめ、製本した優秀作品を受賞者にプレゼントしたり、森林絵本コンテストに参加した作品や感想を発表する場を提供するものです。
えほんを読むなど詳細は・・・    http://team-morrie.com/shinrin-ehon/index.html

森林認証製品を持ってパチリ

調査・考察・えほん作成

展示会(エコプロ)で発表

「森林えほんコンテスト」には、2015年に始めてから、毎年少しずつ広がり、現在までに約1,800人の小学生が参加してくれました。また、2018年には、初めて支援学級の生徒さんも参加しています。「継続は力なり」、今後も環境教育を継続し、そこで学んだ子どもたちが、成長していく過程で何かヒントを得て、一人でも多く、「持続可能な社会の実現」に向けて自ら行動してもらえたら嬉しく思います。
王子ホールディングス株式会社 コーポレートガバナンス本部 環境経営推進室 室長 田中良正