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<報告>第7回ESDカフェ 放課後に学ぶ地球のこと <09/11/09>
第7回ESDカフェ報告
放課後に学ぶ地球のこと
日時:2009年9月14日(月)18:30~20:30
ゲスト:中山樹さん(五井平和財団・事務局)
横沢里美さん(五井平和財団・事務局)
照井一子さん(地球っ子広場・五井)
相澤弘美さん(地球っ子広場・川崎)
○ 五井平和財団について
中山さん:五井平和財団は、平和の実現に向けて、人々の心と様々な分野の英知を結集することを目的として、1999年に設立されました。2000年に掲げられた『生命憲章』を基本理念に置き、英知を結集するためのネットワークづくりを推進しています。『生命憲章』には、「生命の尊厳」、「すべての違いの尊重」、「大自然への感謝と共生」、「精神と物質の調和」の4つの原則があり、それをふまえてどのように行動するべきかを考えています。この憲章は、平和な未来に必要な理念だと考えています。
○ 地球っ子広場とは
中山さん:2005年に文部科学省の委託事業として始まりました。ESDを推進するモデル事業として、また、全国各地にいる賛助会員に方の活動の場所として、平和への実践の場として現在では全国30箇所、世界5箇所にまで広がりました。
横沢さん:地球っ子広場は、放課後などに、地域の子どもや大人たちが学びあうための、子どもの場所です。教室を代表するコーディネーターは、財団の賛助会員であるボランティアの主婦の方で、家庭的な雰囲気で行っています。まさに、身近にできるESDではないでしょうか。地球っ子広場の活動は、前述の『生命憲章』をベースとしていて、さらに「3つのお約束」があります。それは、「人に迷惑をかけない」、「自分のことは自分でする」、「余った力で人の手助けをしよう」という、ごく当たり前のことです。思いやりの心は、共生に必要であって、シンプルだからこそ行動に移すことが可能だと思います。身近なものを、ESD的な価値観につなげていくことを目指しています。
○ 各教室の具体的な活動
照井さん:公園に散歩に行き、そこで「3つのお約束」の実践をしています。例えばゴミを持って帰る、そして落ちているゴミを拾う。当たり前のことをできていない人はたくさんいます。そして、活動を通して美しい地球のイメージを子どもたちに与えています。子どもたちが、「ちきゅうさん、ありがとう」というパネルも作りました。ある日、『ゾウのせなか』という絵本を読み聞かせました。お父さんゾウが死期を悟り、子ゾウに生きていく術を教えていく物語です。池や草原や大きな山にあなを掘り、何かを埋めていきます。そして、最後まで読まないうちに、ある子が「このお話の最後、わかるよ。ありがとうの心を埋めたんだよ」と言いました。びっくりして、「なぜ?」と聞くと、「ここが、そういうことを教えてくれる場所だから」と返ってきました。子どもは、ここでの活動を通して心と生命のことを直感的に理解しているのです。感受性豊かな子どもと、大人がどのように接していくのかが、大事だと思います。
相澤さん:心と平和のESDを教えています。木を育ててくれたおかげで、たくさんの人が働いたおかげで、紙に絵が描けるんだよ、と気付かせています。「わたしの周りのありがとう」というテーマで絵を描いたときには、両親や友達の絵を描くと思いましたが、太陽や水、朝、昼、夜、そして心を描いた女の子がいます。ありがとうの気持ちを忘れなければ、まわりへの接し方も変わると思います。自然を愛して、尊ぶことも教えています。宇宙の模型を作って、遊びながら宇宙の大きさを教えたり、国旗で神経衰弱も行いました。誕生日会では、その機会に自分の心臓の音を聞いて、生きているということをあらためて気付かせたりもしています。手作りの民族衣装の塗り絵を使って、各国の文化を理解し、尊重し、世界平和を考え、地球に対する感謝の心を育むことを目的としています。
○ コーディネーターとなったきっかけ
照井さん:近所の子どもがいじめや家庭内暴力の末、みずから命を絶ってしまいました。授かった命を捨ててはいけない、命を育む場所はないのか、と考えていたところ、五井平和財団にお誘いを受けました。
相澤さん:パートをしていたが、体調を崩すなどして、やりがいを感じず、心が満足していませんでした。子どもに愛を配りたいと思い、照井さんと同じように、財団からお誘いを受けて、始めました。
○ 経験のないみなさんは、どのようにプログラム作りをしているのか
照井さん:地球はひとつの生命体である、ということからプログラムを作ります。命をテーマに、ひらめきで決めています。魂を入れることで、子どもはそれを感じ取ります。
相澤さん:五井平和財団の理念をもとに、ひらめきでプログラムを作っています。私自身が考えながらうきうきしてくるプログラムは、子どもたちも必ず楽しんでくれます。また、子どもたちと一緒に作ると、子どもたちにとっても楽しく、身近に感じられると思います。
○ 体験だけに終わらない、子どもたちの心に響く学びとは
照井さん:私たち地球っ子広場のコーディネーターは、教師をしていた経験もありません。だから、経験の中での価値観が重要になります。『生命憲章』の4つの原則や、「3つのお約束」は、大人の指針にもなります。個人の価値観だけではなく、子どもと向き合えることにもつながります。子どもに地球市民として大切なことを教えるために、まずは大人が自分をふり返ることが大切だと思います。
相澤さん:子どもたちに「教える」というよりは、一緒に楽しむことが大事なのではないかとも思います。きっかけを与えるだけで、子どもたちは自分自身で行動していきます。愛を与えることで、子どもたちはいっそう輝くことが出来ます。