ブログアーカイブ

第2フェーズ第1回全体ミーティング開催!

大塚の豊島区民活動センターにて、第2フェーズの全体ミーティングが開催されました!
2013年度になって加わった新たなメンバーと共に、本年度の成果物のイメージを共有しました。

本年度は、ESDコーディネーター育成に向けた『みんなで共有できるモノ』を導き出すべく、OJT型の研修が各地域で実施されます。
随時このHPでもご紹介していけたらと思っております。

FB5

カテゴリー: お知らせ, 活動報告

2012年度報告書がダウンロードできるようになりました!

ESDコーディネータープロジェクトの2012年度報告書を公開いたします。

下記の画像をクリックするとPDFファイルがダウンロードできます。

2012報告書

ESDの学びの場が全国のいたるところで行われるようになるためには、多様な主体・テーマを未来へつなぐ力が必要です。
その要となるものがコーディネーターを支える仕組みです。
コーディネーター育成をより具体化し、事業化していくことを目指して、2012 年度は、ESDコーディネータープロジェクトの第1フェーズとして、3つのワーキンググループを立ち上げ、さまざまな角度から議論を行いました。
コーディネーションやESD に関する専門家等による「ビジョン&枠組み検討WG」では大枠を検討し、「OJT 型研修ブラッシュアップWG」では3 地域のコーディネーター研修の実績から教訓をくみ取りました。
そして「関東コーディネーター学びあいWG」では関東地域の現場のコーディネーターが実践的なプログラムを検討しました。
詳しくは、報告書をご覧下さい。

カテゴリー: お知らせ, 活動報告

映像教材企画ミーティング開催!!

SDコーディネータープロジェクト映像教材企画ミーティングがGEOCにて開催されました!

映像のプロの視点、コンテンツのプロの視点、ディレクターのプロの視点が交ざって熱いディスカッション。

●基本のキの4つ”ション”

  • コーディネーション
  • コミュニケーション
  • ファシリテーション
  • ディレクション

・・・ふむふむどれも外せないね。

●そもそもESDコーディネーターとは?っていうこともまずは伝えないとね!

●いや、その前に色々なステークホルダーのキーメッセージから、「新しい教育」が必要ってことを伝えていかなきゃ!  大事なことは共感を呼ぶこと!

 

ということで、まず着手するべきアウトプットの3プランが明確になりました!  これから撮影に向けて準備開始です。  第一弾の完成は、6月。今から楽しみです!!

SN3N0053

カテゴリー: お知らせ, 活動報告

ESDコーディネータープロジェクト第2フェーズの活動が始まっています!

20130418MTG

ESDコーディネータープロジェクトも第2フェーズに入り、より具体的な活動が始まっています。

今回は、ESDの裾野を広げ、コーディネーター育成にも活用できる映像教材について検討するミーティングが開催されました。

まずは、映像教材のイメージを共有し、既存のESD教材に留まらず、第1フェーズで出たアイデアや、関連コーディネーター養成機関のテキスト、参加型の場作りのバイブル本等を参考にしながら、様々な視点から、組み込みたいコンテンツについて検討しました。
来月には撮影も計画されています。楽しみです!

カテゴリー: お知らせ, 活動報告

岡山 ESDコーディネーター育成セミナー 報告

~持続可能な地域づくり、学びの場づくりに大切なコト~

EPOちゅうごく(中国環境パートナーシップオフィス)では、ESDに基づく環境パートナーシップを促進するため、ESDの理解促進やネットワーク構築をねらいとした、ワークショップやフォーラム、人材育成のためのセミナー等を中国各県で行っています。今年度は、公民館を拠点とした地域総働型のESDを核として、多様なESDの取組が広がっている岡山市と連携し、2日間のESDコーディネーター育成セミナーを実施しました。
平日開催の中、20~30代といった比較的若い年代や、学生、NPO関係者、企業社員、行政職員など、多様な属性の方がESDの可能性に期待して大勢参加しました。初めてESDという概念に触れる方もいたので、研修はESDの基本やコーディネーターに必要な7つの視点、参加型の学びの場の作り方・まわし方といった基礎的な目標と内容を設けました。

【日  時】平成25年1月30日(水)10:00~18:00、31日(木)9:00~17:00
【場  所】ゆうあいセンター(岡山県岡山市)
【参 加 者】32名
【講  師】志賀誠治(人間科学研究所)
【主  催】環境省中国環境パートナーシップオフィス
【協  力】岡山市
【目  的】持続可能な地域づくりに向けて、NPO・行政・企業・地域住民など多様な主体や世代の参画と協働を促すための、
学びあいの場をコーディネートする人材(=ESDコーディネーター)を育成する。
【目  標】整理する/ESDに関する知識・情報・課題について整理する
つながる/ESDにかかわる人々がつながりあう
やる気になる/ESDコーディネーターとしてのやる気を醸成する

2012okayama_TimeTable

8つのセッションでは、講義やグループワークなどを通して、一人ひとりがESDという視点やコーディネーターとしての自分のあり方を整理し、参加者同士でお互いの価値観やビジョンを共有。“2日間のふりかえりとわかちあい”では、「コーディネーターやファシリテーターとしての役割もしっかりと学んだけれどそれ以上に多くの人の声が聴けてよかった」という感想が多くありました。また、講師のファシリテーションから、「場づくりの大切さや自分の意見を受け入れてもらえる嬉しさを体験することができた」と、参加者の満足度は高かった様子。
今年度は、2日間のESDコーディネーター育成セミナーを実施し、多様な参加者がESDについて理解を深めることができ、持続可能な地域づくりに向けた関係構築やコーディネーターとしての役割・あり方の見つめ直し、今後の実践に向けた意識を高める機会となりました。ただし、今回は基礎的な研修内容であったため、OJT型研修の実施に向けて、基本的な知識や技術の習得だけでなく、具体的な事例からの学びあいや実践の機会、それに伴う評価・検証等の必要性を感じました。

松原さん顔写真
<報告者プロフィール>
松原 裕樹(まつばら ひろき)
1982年広島生まれ。NPOや企業、渡米経験を経て、環境・国際・教育・観光・地域づくりなどの分野で活動中。「学び」と「関わり」のデザインを手法とした事業の企画や運営、コーディネートを行っている。2012年より、中国環境パートナーシップオフィス(EPOちゅうごく)に勤務。

カテゴリー: お知らせ, コーディネーター養成講座, 地域の事例

情報交流誌「未来へつなぐ」第3号

「未来へつなぐ」学び方
2013年3月25日発行

PDFダウンロード(3.5MB)pdf

カテゴリー: お知らせ, 情報交流誌「未来へつなぐ」, 活動報告

稲城市ESDコーディネーター育成セミナー ~2050年の大人づくり~

稲城市は東京都の郊外に位置し、梨の産地として豊かな自然が残る住みやすい街です。全国的にも珍しい人口が増加傾向にある街でありながら、多摩川や里山、梨・ぶどう畑、牧場などの自然環境を活かした学習がこれまでも各学校で取り組まれています。また、そうした学習過程では地域住民の協力を得ながらの教育が充実しています。現在までに全小・中学校がユネスコスクールへの登録申請を済ませており、第二次稲城市環境基本計画にもESDが位置づけられた現在、今後はさらにESDの視点から各学校の教育内容の充実や指導方法の改善などが行われることや、地域住民や企業、大学やNPOなどの学校教育への参加や参画が、これまで以上に求められています。
全校で面として進めるESDは、社会的・国際的な課題を横断的に取扱う問題解決的な未来志向の学習であり、学校外の教育力を積極的に内包化する必要性があり、上記の役割を担うコーディネーターの育成と参画が目下の課題となっています。

2012inagi_esd

【実施期間】 2012年6月~2013年2月(全8回)
【場  所】 市内の学校等
【参加者】 市内教員 20名  市民 3名
【講  師】 森良氏(ESD-J理事、エコ・コミュニケーションセンター代表)
      田村学氏 (国立教育政策研究所 教科調査官)
【主  催】 稲城市教育委員会

2012_inagi_timetable
学校がESDコーディネーターに求める資質・能力は、ESDの知識、地域社会の情報掌握、人材・教材へのアクセス、学校と教育課程の理解、ファシリテーションスキルの5つです。
ESDのコーディネーター育成については、私の前任地である多摩市での経験を踏まえてESD-Jと連携を図りながら、ECOMの森良氏を通年の講師として招へいして、OJT型の研修会を全8回実施しています。現在は学校へのESDの浸透を中心に据えていますが、地域住民をはじめ関係者には研修をオープンにしており、誰でも参加できます。教員と役所の環境担当者・地域住民・保護者などが一緒に研修に参加しながらESDの指導計画の作成を進めており、コーディネーター育成の側面も含んでいます。
その過程では、閉じた中では得られないアイディアや解決方法が生み出され、最終的には児童・生徒にとっても魅力のあるESDの学習が生み出されることが期待されています。一時的な授業の支援者としてではなく、企画やその評価にもコーディネーターが携わることが必要だと考えています。また、教育課程や学校や教員のもつ文化などへの理解促進や学校組織との課題の共有、人間関係の構築や促進なども研修の意味としては、重要なものと考えて位置付ける必要を感じており、今後も充実させたいと考えています。

inagi_chibasma
<報告者プロフィール>
千葉 正法(ちば まさのり)
東京都世田谷区、杉並区で公立中学校国語科教員として勤務の後、八王子市教育委員会指導主事、多摩市教育委員会統括指導主事、同参事を経て、現在は稲城市教育委員会参事・指導室長。幼少から晴釣雨読の生活を送り、現在は「2050年の大人づくり」をテーマとして、国語科教育とESDの側面から学校教育を支援している。

カテゴリー: お知らせ, コーディネーター養成講座, 地域の事例

北九州市ESDコーディネーター育成講座「ESD未来創造セミナー」

北九州市ESDコーディネーター育成講座「ESD未来創造セミナー」
 ~市民センター館長・社会教育主事等を中心に~

1. ESD 未来創造セミナー開講のきっかけ

北九州ESD 協議会は、北九州地域でのESD 活動を推進するため、市民の呼びかけによって平成18 年に市民団体、企業、学校、行政等44 団体で設立されました(現在75 団体)。NPO法人北九州サスティナビリティ研究所もその構成団体で、ESDの支援を活動の一つにしています。
北九州市はこれまで、公害を始めとするさまざまな環境問題を克服してきました。現在も地域や都市の中で人が輝く、賑わい・安らぎ・活力のあるまちを目指して多様な環境の取組みを進めており、平成23 年には国から「環境未来都市」に選定されました。
これらの取組みの原動力となるのが、市民の環境力です。「環境未来都市」の基盤となる持続可能な社会づくりのためには、知識の習得にとどまらず、それを活用して自ら考え、判断し、行動するとともに、知識や理解した内容を周囲の人々に伝え、社会を動かすことのできる人材を育成する必要があります。
北九州ESD 協議会では、設立当初から毎年、会員を対象に、ファシリテーター研修講座を行ってきましたが、十分実践につながったとは言い難い状態でした。そのような中北九州市は環境未来都市構想が掲げる目標に積極的に取り組むため、市民活動団体の発想や専門性等を活かした提案を市と協働で実施する事業を開始しました。当法人はESD 活動を担う人材育成研修を市と協働で行うことが、北九州全域にESD 活動の普及に極めて有効であるとの主旨を提案し、その重要性が認められ採択・開講の運びとなりました。

2. セミナーのねらい

九州市には、小学校区毎に設置されている市民センターを始めとして市民活動を支援する施設が多くあり、すでに地域の特徴を活かしながら環境や社会を良くするためのさまざまな学習や実践活動が行われています。一方近年、地域の課題はさまざまな問題が複雑に絡み合っており、少人数で取り組んでも解決が困難なことが多く、地域としても新しい切り口を探求していると言えます。
そのため、環境のみならず、人権、ジェンダー、福祉、貧困削減、多文化共生など多様なテーマに取り組んでいる地域の関係者の分野横断的な協働を生み出す視点とそのための技量をエンパワーし、課題解決のための行動変容と社会変革に向けた思いと力を引き出し、それを形にする視点と力を身に付けるESDコーディネーターの育成が必要と考えました。
そこで、このセミナーでは、すでに地域の実情に知見があり、リーダーシップやマネジメントの経験を持ち、後に広がりを持つことができる市民センター館長、社会教育主事・主事補、環境学習施設の職員等を対象としました。

3. セミナーカリキュラムの内容と特色

カリキュラムづくりにおいては、効果的かつ有意義なものになるよう、保育所や大学、生涯学習等各世代にわたる教育関係者や行政からなる作成委員会を設置し、幅広い視点かつ専門的な意見をいただきました。さらに、ESD-J に講師について助言をいただき、下表のとおりカリキュラムをまとめました。

DSCF0373

また、セミナーに参加していただきやすいように、事前学習として市民センター館長全員(7 区に129 名)に、ESD の説明やこれまでの活動等の紹介を行いました。
セミナーの目標は、ワークショップやフィールドワークを中心に「自ら課題を見つけ出す力」と「地域における課題解決に向けた企画力」を身につけることです。
セミナーⅠではESDの基礎知識・事例を学んだ後、班にわかれてフィールドワークを行い、意見を出しながら全員でマップを作成しました。

DSCF8192

テーマは「人と自然との関わり」と「時代の流れ」。セミナーⅡでは、セミナーⅠ終了後の宿題(参加者自身の地域における課題とその解決プログラムをマップに落とす)を全員が発表。さらに企画書づくりの具体的な方法を学び、各自が企画書作成に挑戦。その成果品の中からフォローアップ会合で発表する企画書を参加者全員がコンペ形式で選びました。

2012kitakyusyu_timetable

4. セミナーの成果

当初見込んだ定員(30 名程度)を上回る45 名もの応募があり、本セミナーの受講による社会・地域への貢献に向けた期待度・関心度の高さが伺えました。
講座終了後、参加者からは、ESD は「地域を見直す切り口」、「地域課題解決に向けた糸口」になったという声を多く聞くことができました。さらに、気付き・課題を多面から見ることの大切さや多分野にわたる多くの人が関わり学びあう楽しさを味わい、今後のまちづくり活動において重要な視点としてESDを加えたい(+ ESD)という意見も多くありました。
フォローアップ会合においても、一般参加者から次回のセミナーにぜひ参加したいとの声もあったほか、「これからのまちづくり」のテーマにもとづく全員参加型のパネルディスカッションは反響が大きく、地域のために何かしたいという参加者の前向きな気持ちと熱意に心強さを感じました
CIMG3466

5. 今後の課題

ESD コーディネーターは、まさに持続可能な未来を創造する人であり、そのような人々がこのセミナーをきっかけに誕生することを願って、「ESD 未来創造セミナー」と命名しました。
今回のセミナーを終え、ESD 活動の普及を図るためには、今後もこのESD コーディネーター研修を継続し、つなぎ・まとめ役たる人材育成に力を入れていく必要があると実感しています。さらに、今回のセミナーの受講生のフォローを丁寧に行うことが、次なるESD 普及の決め手であり、これからの課題です。
セミナーを受講した人びとが核となり、「北九州100 万人市民がESD 活動を実践!」につながっていくことを目指し、進んでいきたいと考えています。

<報告者団体プロフィール>
北九州サスティナビリティ研究所
市民、団体、企業、行政のネットワークに基づく持続可能(サスティナブル)な社会システムの構築、地域活性化への寄与を目的に2006年設立。キーワードは、法人名のとおり「サスティナビリティ」。SDに関わる研究・教育活動を実施し、国際業務を受託するなど、北九州ESD協議会の活動も支援。

カテゴリー: お知らせ, コーディネーター養成講座, 地域の事例

岡山市における公民館職員向けESD コーディネーター研修

1. はじめに

 岡山市では2005年に、学校や市民団体、企業、行政など、立場や分野の違う人たちが集まりESDを推進する「岡山ESDプロジェクト」が始まりました。岡山市の特徴のひとつは、市内に37ある公民館を地域のESD推進拠点と位置づけ、それぞれの地域でESDを進めていることです。岡山市はもともと公民館活動が盛んで、「共生のまちづくり」という公民館の指針とESDの理念が一致していたため受け入れやすかったのです。また公民館にとってもESDは公民館の存在意義を現代的な切り口から見直すよい機会と捉えられました。しかし、職員自身にとっても初めての「ESD」を地域で進めて行くためには職員の力を高めることが必須であることから、プロジェクトの事務局である岡山市環境保全課と中央公民館が協力しながら公民館職員向けESD研修を継続的に実施してきました。

中央公民館

2. 公民館職員を対象としたESD 研修の展開

 公民館というところはもともと市民が自ら学ぶ場として設置されたもので、子どもからおとなまで地域の多様な人々が利用します。公民館職員は彼らを支援する学びのコーディネーターの役割を持っているわけですから(岡山市はほぼ全館に社会教育主事を配置)、課題はESDをどう理解し、どう取り入れていくかでした。公民館では、以前から環境や国際理解などESDに通じるテーマの講座をいろいろ行っていたので、さらに何をすればよいのか職員はとまどいました。一方で、それまでの講座は、講師の話を聞く講義型か、自然体験や料理教室などの参加体験型がほとんどで、「勉強になりました」とか「楽しかった」という感想があっても、学びが個人で完結してしまう、地域の課題解決や社会参画などの実践に結びつかないという課題がありました。また、職員にとっても、司会進行はできてもファシリテーションの経験に乏しいという課題がありました。

3. 研修の内容と特色

 そこで、最初の研修は、2006年度に2日間実施した「魅力あるESD講座とは・・・公民館を通して地域にESDの学びを広げるには」でした。講師には、広島から人間科学研究所の志賀誠治さんをお願いし、以来、内容をその都度相談しながら下記のように研修を行いました。

okayama_table

 ほかにも、「公民館と学校が連携するには」「さまざまな人や団体を巻き込むには」などの研修も実施し、また、市が行う教員や一般向けのESD研修やイベントの際には必ず公民館職員にも参加を呼びかけ、ESDの理解と、多様な人たちとの出会いと相互理解を深めて行きました。
 一方で、ESD研修と並行して、公民館職員でESDプロジェクトチームを作って自主研修を進めました。学んだことをどう実践で生かして行くかを考え、主催講座や他の研修などで企画実践し、報告し合い、評価指標をつくって実際に評価を行うなどの取り組みを行いました。こうした取り組みを合わせて進めることで、実践力をつけていきました。

4. 研修の成果と今後の課題
原さん写真_加工

 ESD研修で学んだことは、ESDに限らず公民館職員にとってさまざまな場で必要な知識や力、スキルであり、職員全体のESD力向上が、公民館利用者のエンパワーメント、ひいては地域力向上につながります。最初の研修で講師に言われたことは、「ESDはつながりの再構築」だということです。このことの意味をそれぞれの職員が自分ごととして腹落ちするまでにはたくさんの時間と試行錯誤が必要でした。しかし今ではあちこちの公民館で参加型の講座が組まれています。また、ひとつの講座だけでなくいくつかの講座や事業を総合的に組み合わせたり、他館との連携を行う館もあります。ESDは座学では身につきません。それぞれが自分なりのESDを実践の中からつかみ取っていくものだと思います。そのためにも段階的、継続的でOJT的な研修が必要ですが、課題としては、職員が全回出席することは業務の都合で難しく、なかなかESD研修の全体像が理解できず、総合的な力がつきにくいことです。

5. おわりに
重森 しおり

 現在、公民館では、地域の課題解決ができる人を育てるということをESDの目標にしています。まず地域の特徴を知り、よいところや課題を見つけ、それを解決するにはどうしたらいいか一緒に考え、実践していくというプロセスを市民と一緒に行います。参加型というのは講座のスタイルに留まるのではなく、公民館の運営、あり方そのものから見直す取り組みであり、持続可能な社会のあり方そのものだと思います。

<報告者>
上:岡山市ESD最終年会合準備室副主査 原 明子
1991年から(財)日本ユニセフ協会で学校向けの広報啓発・開発教育に携わる。2005年から岡山市役所でESDの推進を担当。ESDコーディネーターとして、ESDの広報、推進事業の企画運営、研修、渉外等行っている。現在は、2014年秋岡山市での「ESDに関するユネスコ世界会議」開催に向けて準備中。

下:岡山市立中央公民館 主任 重森しおり
就実大学で社会教育主事補の資格取得し、2000年、御津町教育委員会で社会教育主事補として採用。約3年間社会教育係社会教育主事として勤務。2005年に岡山市と合併後、2008年から岡山市立中央公民館指導係勤務。5年目。

カテゴリー: お知らせ, コーディネーター養成講座, 地域の事例

情報交流誌「未来へつなぐ」第2号

参加型の地域づくりのアプローチ「学校と地域をつなぐ」
2013年1月17日発行

PDFダウンロード(3.3MB)pdf

カテゴリー: お知らせ, 情報交流誌「未来へつなぐ」, 活動報告

お知らせ

月別アーカイブ

特定非営利活動法人 持続可能な開発のための教育推進会議